中国武術とは、中国を起源とする武術全てを指します。
(「空手」「柔道」「合気道」などの日本起源の武術全般をひっくるめて「日本武道」と呼ぶようなものです)。
「カンフー」「中国拳法」と呼ばれることもあります。また本家の中国では単に「武術(うーしゅー)」と呼ばれていますが、いずれにせよ中身は一緒です。その起源は数千年前に遡ると言われ、また達磨大師ら渡来僧によりインドから伝来したという説もありますが定かではありません。その後14世紀から20世紀にかけて目覚しい発展を遂げ、数多くの流派が生まれました。
現在行われている武術は200から300種類と言われています。
長い歴史と広大な領土を誇る中国の武術のこと、その特徴もさまざまですが、主に北派と南派も二つのグループに分類することができます。一般に長江から北の地域が起源の武術を「北派」、南起源の武術を「南派」と呼びます。
北派に属するのは査拳、八極拳、太極拳、蟷螂拳、形意拳、通背拳、少林拳などで、動作が伸びやかで蹴り技、跳躍技が多いのが特徴です。映画スターの李連傑(ジェット・リー)は北派武術の人です。
南派は日本の空手の源流とも言われ、虎拳、白鶴拳、洪家拳、蔡李仏拳、詠春拳などがあります。あまりにも有名な香港出身のスター、ブルース・リーやジャッキー・チェンが鍛錬していたのはこれらの南派武術。両足をしっかりと踏ん張って腕を力強く使い、発力の際に発声を伴うのが特徴です。
日本では太極拳をはじめに北派の学習者が圧倒的に多く、南派武術は今ひとつ知られていませんが、外国では中国系移民の多くが南方出身であるからかむしろ南派の方がメジャーなようです。
※各拳法の詳細については「練習内容>練拳」ページを参照ください